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「国文学」2月臨時増刊号《日本の童謡》
日時: 2004/01/11 21:15
名前: Ueda

「国文学 解釈と教材の研究」の2月臨時増刊号(第49巻第3号)がでました。
わたしも4項目を担当しています
特集のタイトルは「日本の童謡」で、サブタイトルは「子どもの歌―古代から現代まで」です。文字どおり催馬楽から「だんご3兄弟」までをとりあげています。
ただし、項目によって論考のレベルにばらつきがあるので、書かれている内容の総てを手放しで信じてはいけません
これについては別に書きます。
定価1570円(税込み) 学燈社
メンテ
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「夏は来ぬ」項目の間違い ( No.1 )
日時: 2004/01/16 01:55
名前: Ueda

80頁の初出に関する関する記述はまちがいです
これは『日本唱歌集』(岩波文庫)をそのまま信じ込んだ間違い。半世紀近く前の間違いを未だに引きずっているのですね。
正しくは『新撰国民唱歌 二』(1900 三木楽器店)です。
なお、この三木楽器店版の「夏は来ぬ」は五番の歌詞が現行のものと大きく違います。初出と同じタイトルの『新撰国民唱歌 二』(1901 開成館)で、現行の歌詞のようになりました。
執筆者は原本にあたらず、孫引きしておられるようですね
「夏は来ぬ」については、わたしの小論を「児童文学資料研究」のNo94(このHPで閲覧可)から連載中です。ご期待下さい
メンテ
「浜辺の歌」項目の間違い ( No.2 )
日時: 2004/01/10 23:42
名前: Ueda

この項目の著者も、初出雑誌や単行本にあたっておられませんね
著者が引用する幻の三番の歌詞は、原本とは微妙に違っていますから…
初出雑誌では三番と四番をくっつけてしまいましたが、歌詞の意味はそれなりに通っているのです。だから校正でも見落としたのでしょう。ところが、これを初出単行本に載せるときに誤植がありました。この誤植によって、意味が通らなくなってしまったわけです。
著者がお書きの「意味もよく伝わらない」云々というくだりは、初出雑誌を確認しないままに書かれた俗説をそのまま信じ込んだものでしょう
メンテ
「かなりや」項目の間違い ( No.3 )
日時: 2004/02/01 23:42
名前: Ueda

この項目の著者は、西条八十の長女・嫩子(ふたばこ)の生年(1918)を1年まちがっておられます
これでは論として成立しません。不忍池のエピソードは嫩子も書いいます。自分の生年を1年まちがえて書く人はないでしょう。
「かなりや」の成立秘話については、以前、わたしが「児童文学資料研究」No85(このHPで閲覧可)に小論を書きました。『謎とき名作童謡の誕生』(平凡社新書)でも少しふれています。
メンテ

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